ご自分のデータ視覚化スキルは抜きん出ているとお考えですか?それでは、更に高度なデータ視覚化の方法へと進んでください。

データ視覚化とは?

簡潔に言えば、データ視覚化とは、データを視覚的に表現することです。図表やグラフを用いて、データから明確な洞察を得ることが、データを視覚的に表現する目的です。ビジネスインテリジェンスの観点から言えば、データ視覚化は、ビジネスユーザーがデータに基づいてビジネスをより適切に運用する手助けとなります。

「建築物を作り上げるということは、順番に並べるということです。何の順番かと言えば、機能と目的の順番です。」

これは、20 世紀の偉大な建築士の 1 人である、Le Corbusier の言葉です。Le Corbusier は、最も重要なこと、つまり 1 つ 1 つの建築物の目的と、人々がどのようにその建築物の周囲の空間に関わるか、ということを犠牲にすることなく、すべてを最もシンプルかつ上品な形へと減らす方法を直感的に理解しました。

この言葉を引用した理由は、データ視覚化は建築に非常に似ているからです。データをどのように表示させるかを見出す時には、機能(傾向、パターン、または一目でわかる重要な情報)から考え、次にユーザー(どのようにユーザーを導き、データとの関係性を持たせるか)について考え、そして最後に、できるだけ明確で美しいものへと仕上げる必要があります。

実際に見てみましょう:


多くの人々はこれらの手順を、間違った順番で行なっています。多くの人々は、「これについて述べる必要がある。この考えを表現する最善策を見つけよう」と考えるのではなく、「ここに棒グラフや円グラフ、指標が必要だな」と考えます。 もっと悪い例としては、「散布図はかっこいいよね。ここに散布図を載せよう」と考えることもあるでしょう。

これは、魅力的なデータ視覚化となっても、スマートな意思決定をもたらしたり、ビジネスの真のパフォーマンスを啓発するにはほとんど役に立たない、混乱や誤解を招くデータ視覚化となってしまいます。

この記事では、シンプルなものから複雑なものまで、14 種類のデータ視覚化の例と、それぞれのユニークな特徴、望んでいる結果を得るために、それらをどのように、そしていつ使えばいいのかについてご紹介します。

1.指標

ビジネスが特定の KPI 上でどのくらい上手く遂行されているかという理解をすぐに得たい場合、指標が非常に役に立ちます。シンプルな視覚化の手段である「ゲージ指標」を組み込むことで、目標を上回っているのか下回っているのか、正しい方向に進んでいるのかどうかがすぐにわかります。赤や緑で色付けを行なったり、上下の矢印を使用することで、指標はより効果的なデータ視覚化方法となります。

より簡単なのは右下にあるような数値指標で、柱となるシンプルな値と、これが前の年、四半期、月などとどのように比較されるのかが示されています。

数値指標とゲージ指標の例

2.折れ線グラフ

折れ線グラフは、全体的な傾向を迅速かつ簡潔に示しており、間違って解釈されることも少ないため、ビジネスにおいて幅広い使用用途があり、非常に人気があります。特に、比較を容易に行うために、同じ期間内の違うカテゴリーの傾向を示すのに適しています。例えば下記のグラフは、3 つの異なる製品ラインにおける、年齢別の売り上げを視覚化したものです:

折れ線グラフの例

このグラフでは一目で、34 ~ 45 歳の顧客が一番多く PDA を購入しており、次いで、携帯電話を多く購入しているのは 19 ~ 24 歳の顧客であるということがわかります。

3.棒グラフ

棒グラフは、異なる複数の値の比較、特に色分けされたカテゴリーに分けられている際に最適なグラフです。棒グラフと折れ線グラフの違いを見分けるために、上記の折れ線グラフで使用された同じ情報を用いて、棒グラフで新たに視覚化しましょう:

棒グラフの例

折れ線グラフから得られる主要な結果は、34 ~ 45 歳が PDA を多く購入しているという大きな山型になっていましたが、棒グラフでは、各年齢層の中のそれぞれのカテゴリーで、売り上げのより細かい違いを見て取れます。異なる製品ラインが年齢ごとにグループ化されているため、製品ラインに注目するのではなく、どの年齢グループがあなたのビジネスに最も価値がある顧客であるのかということが一目でわかります。

4.縦棒グラフ

通常、異なる値を並べて比較する際に、縦棒グラフを使用します。時間の経過に伴う変化を示すこともできますが、傾向ではなく(傾向を見るなら折れ線グラフの方が効果的です)全体的な数値に注目したい場合に縦棒グラフを使用することは理にかなっています。

例えば下記のグラフでは、毎日のウェブサイトの合計閲覧数とセッションが示されています。日毎では数値には大きな変化がないため、傾向に関しては縦棒グラフでは明らかな洞察が得られませんが、むしろ縦棒グラフで得られる適切な情報は、毎日一定数のウェブサイト訪問者数がいるということです。

縦棒グラフの例

主な数値と全体的な傾向を強調、または比較したい場合は、下記の例のように、折れ線グラフ縦棒グラフを組み合わせることができます。

ここでわかるように、販売されたユニットの総数と各月の総収益は、わずかに違うことがわかります。視覚化を行うことで、実際には販売数が少ない場合でも、最も収益性の高いユニットについては新しいラインの開設を検討することに繋がり、今後の販売およびマーケティング戦略を形作る上で重要なことになります。

5.円グラフ

円グラフは、各値が全体をどのように構成しているかを瞬時に伝えるのに役立ちます。足していけば 100% になるパーセンテージを単にリスト化するよりも、より直感的にわかりやすくなっています。

例えば下記の円グラフは、どのキャンペーンが総リードの最大シェアをもたらしているかを示しています。すぐに、AdWords が最も効果的なソースであり、ソーシャルメディア、ウェビナーサインアップがそれに続いていることがわかります。瞬時の洞察は、マーケティングチームが何が最も効果的なのかを明らかにでき、リソースを迅速に再割当てしたり、リードジェネレーションを最大化するための努力に再度焦点を当てたりすることに役立ちます。

円グラフを効果的に使用したい場合は、カテゴリー数を 6 以下にする必要があります。カテゴリー数が 6 以上になると、円グラフ内が混雑し、値があまりにも不明瞭になり、洞察を得ることができません。円グラフからごくわずかな情報しか与えれらないということの証拠として、アメリカの州の人口を比較した、下記の奇怪な円グラフをご覧ください:

円グラフ
参照元: European Environment Agency

6.面グラフ

面グラフ

面グラフは全体的なボリュームや、各カテゴリーが占める割合を把握できるので便利です。

上記の例では、1 つのボリューム(収入)にもう 1 つのボリューム(費用)が重ねられていることがわかります。面グラフは、収入見積もりに現実的な確認を行うのに適している方法です。収益を示す黄色の箇所が最も薄い場所がすぐにわかり、年間のどこで最も収益がもたらされているかではなく、キャッシュ・フローがどこで最も厳しくなっているのかを評価するのに役立ちます。

(この面グラフのような層状の視覚化では、3 つ以上の値をまとめた際に混乱を引き起こす原因となるため、注意が必要です。)

この種の情報は、リソースプランニングや注文パターン、適切な保管スペースの割り当てなどの財務管理のような問題に役立つ、瞬時の洞察を提供します。

7.ピボットテーブル

ピボットテーブルは、データを視覚化するための美しく、かつ直感で理解できる方法ではありませんが、(傾向を把握するのではなく)正確な数値を見ながらすぐに主要な値を抽出したい場合、特に、自動でこの作業を行えるセルフサービス BI ツールへアクセスできない場合は、便利なデータ視覚化の方法となっています。

下記の例では、複雑な患者情報が要約され、費用、患者の人数、入院日数の平均について、詳細な概要が示されています:

ピボットテーブル

8.散布図

散布図は円の色でカテゴリーが分けられ、円の大きさでデータの大きさがわかり、2 つの値の分布や関係性を視覚化するために用いられます。

例えば下記の散布図では、販売されたユニット数とそれがもたらす収益によって各製品ラインが視覚化されており、円の大きさで値が示されています。また、これを性別で分類します(円の上にカーソルを合わせると、元の製品名が表示されます)。

この例では、最も常連(かつ収益性の高い)顧客は現在は男性であるということが判断でき、このことから、ビジネスの優先順位に応じて、例えば男性顧客により多くの売り込みを仕掛けるか、または女性顧客を惹きつけるより効果的な方法を模索するかのどちらかが導き出せるでしょう。

散布図の例

9.バブルチャート

バブルチャートは散布図に似ており、円の大きさで値の大きさを示します。しかしバブルチャートは、様々な多くの値が 1 箇所に小さくまとめられ、カテゴリーごとに 1 つの値のみしか示さないという点で、散布図とは異なります。重要ではない大量にあるその他のカテゴリーと比較して、少数のカテゴリーが非常に重要であることを実証する際に役立つ方法です。

例えば下記のバブルチャートは The New York Times による調査を基にしており、アメリカ政府の 3.7 兆ドルが実際にどのように「福祉事業」に費やされているかを示しています:

バブルチャート
参照元: The New York Times

ここですぐにわかるのは、多くの人々が福祉事業(つまり福利厚生)の割合が、管理費用、防衛関連の支出、利息と比べると小さく見えると考え、このカテゴリーに分類されるほとんどの支出はとても小さく、ほとんど表示されていないということです。

このようなバブルチャートは、よく政治的な要点を明確にするために使用されますが、ビジネスで大きな効果を発揮させるためにも使用でき、見当違いの優先順位を実証したり、実際の比較コストや価値などの検証、もしくは流動的な活動やコスト削減を行う際に、最も支出が大きい部分を強調することもできます。

10.ツリーマップ

ツリーマップは、階層やカテゴリーとサブカテゴリー間の比較値を示すのに役立ち、全体的に最も重要なエリアを瞬時に予測しながら詳細を見ることが可能です。

これを達成するには、色分けされた長方形を互いにネストさせ、全体のシェアを反映するように重みをつけます。このツリーマップは、異なるマーケティングチャンネルの値を示しており、国によって別れています。一目で AdWords が最も効率的なチャンネルであるということがわかりますが、すべてのチャンネルの中で、アメリカが最も価値のある場所である、ということもわかります。

ツリーマップの例

11.レーダーチャート

レーダーチャート(または鶏頭図)は、円チャートの 1 種です。ただし、全体の各値の割合を角度の大きさによって示すのではなく、すべてのセクターが等しい角度となっており、値は円の中心からの距離によって示されます。

下記の例は、複数のブランドの売り上げを示している売り上げの Dashboard から作られたものです。各セグメントはブランド名で分けられ、赤は新製品、薄い灰色は改良された製品、濃い灰色は「特記事項なし」となっています。

レーダーチャート

12.エリアマップ/散布マップ

このデータ視覚化の方法では、どの地理的な位置があなたのビジネスに最も重要であるかが即座にわかります。マップ上で色の地点としてデータが視覚化され、円の大きさによって値が示されます。

例えば、下記のマップはウェブサイト訪問者を場所別に示しており、白色は顧客転換率を示しています(明るい緑色になればなるほど、顧客転換率が高いということです)。

散布マップの例

この種のデータ視覚化は、世界中のどこに最も多くの訪問者がいるのか、そして世界中のどこに最も価値のある訪問者がいるのかという、2 つの重要な情報が一目で把握できるので、非常に便利です。このような洞察は、ほんの数秒でマーケティング戦略の弱点を示すことが可能です。

13.じょうごグラフ

じょうごグラフは、顧客が売り上げのじょうごを通るにつれて値が減少することを示す、非常に特殊な種類の視覚化方法です。このグラフの利点は、各段階で顧客転換率が向上するため、売り上げの過程の中でどこで顧客を失っているかをすばやく確認することができることです。下記のじょうごグラフは、各需要段階での人数を示しており、最初のウェブサイト訪問から始まり、最後の売り上げに至るまで、各タッチポイントを通過していきます:

じょうごグラフ

14.フィッシュアイ / デカルト歪み

最後に、これはデータ視覚化のスタイルではありませんが、力学モデルグラフやバブルチャートなど、視覚化されたより複雑なデータ内の詳細を拡大できる便利な追加機能です。グラフ上でカーソルを動かすと、魚眼のように見ているエリアが拡大され、必要に応じてより細かい詳細を掘り下げたり汲み取ったりすることができます。こちらのリンクで、どのようにフィッシュアイが機能するのかご確認いただけます。

結論

どのデータ視覚化の種類を選んでも、正確かつ効果的に作る必要があり、使用しているソフトウェアが、あなたのデータに効率的にアクセスできなければなりません。

あなたのデータ視覚化ソフトウェアは、どんなデータソースも処理できる必要があり、あなたは、ご自分のデータを適切に明確化、および準備ができるようにしておく必要があります。D3 のような強力な外部視覚化ツールを使用したら、結果を向上させることができるでしょう。強力で柔軟なプラットフォームがなければ、最終的に美しい作品が作成できたとしても、非常に不安定な基盤の上に行きついてしまうことになるでしょう。

Data Visualization
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